| 部長: |
今度社内の組織変更があるのですが、PBX関連の費用を計算すると結構な額なのですよ、アイさん。それと、工事日はたいてい休みの日なので立ち会わないといけない部下はぶつぶつ言うし。PBXの設定変更が情報システム部でできるといいんですけどねえ。 |
| アイ: |
それでは、IP-PBXを検討されたらどうでしょう。 |
| 部長: |
IP-PBXか。以前も説明聞きましたが、もう一度説明お願いします。 |
| アイ: |
分かりました。まず基本のおさらいをしましょう。
IP-PBXというくらいですからPBXの仲間です。現在の会社の電話システムでPBXがない状況はイメージできないと思います。 |
| 部長: |
全部の電話に外線の電話番号が付いているとしたら、すごい費用がかかりそうだね。 |
| アイ: |
その場合、他の人の机で鳴っている電話を取ることもできなくなってしまいます。運用上ありえないですね。
そこでPBXですが、PBXや交換機の重要な機能は内線の相手にちゃんと繋がるというスイッチングの機能が一番大事でしょう。そして、複数契約している外線につながるというのもPBXの機能と役割の一つと言えるでしょう。 |
| 部長: |
なるほど。やはり当たり前に使っているけど、PBXの機能には気付いていないかも知れません。内線電話の機能はPBXが提供しているのでしたね。 |
| アイ: |
その通りです。
では、次に「IP-PBXとは何だろう」ということですが、様々なIP電話端末に対応したPBXであると言えます。
簡単に言えば、IP電話端末やソフトフォン、音声ゲートウエイといったIP電話機器での内線通話や外線との通話の制御や管理をしてくれるものなのです。 |
| 部長: |
つまり、IPでの通信のためのPBXと、名前どおりの働きと言えそうですね。 |
| アイ: |
ええ、しかし、IP-PBXには既存のPBXと違う点が色々とあります。
IP-PBXを導入する目的には大きく三つあると思います。一つには内線や拠点間のIP化による通信費用の削減です。二つ目は既存のPBXが不要になりますので、PBXの保守料金がかからなくなります。さっき部長が話されていたPBXの変更作業用の費用も要らなくなります。三つ目は拠点ごとに1台づつ設置していたPBXをいくつかの拠点に集約できます。最後に、他のサーバーとの連携による機能がIP電話と同時に使えるというものです(図1)。 |
| 部長: |
この前は確か、IP-PBXを自社に置くか、通信事業者のものを利用するかということで、通信費用と管理費用の面で考えていましたが、IP-PBXにはほかにも多くの特徴があるということですか。 |
| アイ: |
ええ、そうです。
まず料金削減は音声網をデータ網と統合することやIP電話サービスを使うことで可能です。
二つ目の既設のPBXが不要というのは多くの費用削減効果が考えられます。まずPBXの保守料が不要となり、LANでつなぐので電話線の工事もいらないですね。組織変更の際も、自分のIP電話を移動先でLANにつなげば作業終了なので、とても簡単です。IP-PBXなら業者に頼まなくても、社内の情報システム部で管理できますし。 |
| 部長: |
なるほど。あらためて考えたらPBXに関してはいろんな費用が必要ですね。電話工事となると本当に大変ですから。 |
| アイ: |
そして最後ですが、CTIサーバーとの連携です。CTIとはコンピューター・テレフォニー・インテグレーションの略ですが、IP電話とCTIサーバーを連動させるといろいろなことができるようになります。 |
| 部長: |
具体的にはどういうことができるのですか? |
| アイ: |
例えば、電話がかかってくると使っているパソコンに相手の情報が表れて、会社名や、何の案件でどのような話をしてきたとか、分かるようにできます。電話を受けて相手の名前を聞いてから、資料を出して…というのよりはずっとスマートで相手も待たせないし、効率が良いですね。
さらにファクシミリ、電子メールそしてIP電話の通信の内容をディジタルで相互に受発信するという機能も便利です。 |
| 部長: |
ディジタルで相互に受発信とはどのようなものですか? |
| アイ: |
ユニファイド・メッセージと呼ばれているもので、例えば、部長からの留守番電話内容が相手のメールやファクシミリでも受けられるといったものです。このような業務改善に力を発揮するのがIP-PBXなのです。 |
| 部長: |
なるほどね。業務改善ということも考えられるのか。
費用削減でも効果をあげそうだし、IP-PBXはなかなか優れものという事ですね。 |
| アイ: |
IP-PBXには汎用のパソコンを使ったタイプと専用ハードウエアを使ったタイプとに大きく分かれますが、利用する電話システムの規模や接続する端末の種類や数、さらにCTIとの連動性といった項目でIP-PBXを選択することになるでしょう。
とにかく、IP電話を今後使っていく際に重要な役目を果たすのは間違いありません。 |