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IP電話の夜明け前(5)

ついに製品完成(1996年末)

2004/04/27

沖電気工業
IPソリューションカンパニー
ソリューション開発本部
インキュベーション推進部
薄葉 伸司

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納入先のインテグレータにVoIP技術の採用を正式に認めてもらったのは1996年10月初旬のことだった。年内の出荷開始まで3カ月足らず。再び怒とうの日々が始まった。

写真1 沖電気工業の本庄工場
写真1 沖電気工業の本庄工場
 製造工場は埼玉県の本庄市にあり、私はここへ通いつめた(写真1)。

 時間がないにもかかわらず、とにかく初ロットの製品を作り上げる必要があった。本庄は通信機器の工場で、LANやパソコン関係の部品を扱うのはそのときが初めてだった。部品も試験機を全部新しく作らなければならない。ぎりぎりの工程線表であり、少しの余裕もない。最初の工場説明の際は完全な拒否反応を食らった。技術も部材も新規で、実績のないものを極めて短い納期で押し込もうとするものだから無理もない。

写真2 工場企画部門の木内係長(左)と野沢さん(右)
写真2 工場企画部門の木内係長(左)と野沢さん(右)
 ここで救ってくれたのは、工場企画部門の木内係長と野沢さんだった(写真2)。私達の熱意を汲み取ってくれたのだ。設計と製造が並行して進行せざるを得ないスケジュールとなり、製造途中でなんども変更依頼を持って、頭を下げにいった。木内係長も野沢さんも「困ったな」という表情はするが、文句も言わず、がんばって対応してくれた。

 張り詰めた状況が続いたせいか、めったにないことなのだが,この間に私は体調を崩したこともあった。よほど状態が悪かったのだと思う。野沢さんから「がんばりましょう」と励ましのメールが来た。元気付けられた。

 「よし、とにかくもう少しだ。もう前進あるのみだ」。開発も工場も営業も一体になったのを感じた。そして、12月になり量産機による信頼性試験の実施までこぎつけた。後は出荷判定の会議でOKをもらうだけ、もう一息だ。がんばれ!!


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