NTTドコモは8月2日,第3世代携帯電話「FOMA」向けの新たな情報配信サービス「iチャネル」と,同サービスに対応した新FOMA端末「701i」シリーズを発表した。2005年内をめどに提供する予定である。

 iチャネルは,対応端末が天気予報やニュースなどの文字情報をパケット通信で自動的に取得して,待ち受け画面にテロップ表示するサービス(写真上)。NTTドコモが開催した記者会見で,NTTドコモの夏野剛・マルチメディアサービス部長は「約4500万人いるiモード・ユーザーのうち,コンテンツを利用していないユーザーは約4割いる。“操作が難しい”,“パケット通信料が心配”といった理由からだ。そうしたユーザーでも手軽に使える情報サービスとして開発した」と新サービスの狙いを説明。メール中心のライト・ユーザーを対象に,コンテンツを利用するために自分でWebサイトにアクセスする手間をなくした。

 端末には,NTTドコモが提供する天気予報,ニュース,芸能・スポーツ,占いの4チャネルと,iモードのコンテンツ情報をあらかじめ設定してある。端末は2時間おきにiチャネルのサーバーにアクセスして,各チャネルの最新情報を取得。この情報を,マクロメディアの「Flash」形式で待ち受け画面に表示する。また,対応端末が備えるiチャネル用ボタンを押すことで,全チャネルの情報を一覧表示できる(写真下)。特定ジャンルの詳しい内容を閲覧したい場合は,再度iチャネル用サーバーにアクセスして詳細情報を取得する。

 同サービスの利用料は月額150円。iモードの月額利用料300円が別途必要である。またNTTドコモの提供チャネルでは,文字情報の取得にかかるパケット通信料は無料。ただし詳細情報の取得時は有料となる。iチャネルに対応するのは「P701iD」(パナソニックモバイルコミュニケーションズ製),「D701i」(三菱電機製),「N701i」(NEC製)の3機種。現在開発中の「902」シリーズもiチャネルに対応させる計画だ。

 NTTドコモはこのほか,iチャネルには非対応だがGPS(全地球測位システム)を備えた「SA700iS」,端末背面に人工皮革を使うなどデザイン性を重視した「DOLCE」(シャープ製)も発表した。