KDDIは7月25日,ツーカーセルラー東京,ツーカーセルラー東海,ツーカーホン関西の3社を吸収合併すると発表した。合併の期日は10月1日。小野寺正社長(写真)は,「今後,番号ポータビリティの開始や新規事業者の携帯市場の参入などで競争が一層厳しくなる。auとツーカーの販売網やノウハウを結集してシナジー効果を出し,KDDIの携帯電話のシェアを高めていく」と狙いを説明した。

 サービスのブランド名やネットワークの統合などは,今後具体的に検討し始めるという。ただ,「ユーザーに迷惑をかけないように,現行のツーカーのサービスはそのまま提供し続ける」と小野寺社長は強調。約360万人いるツーカー・ユーザーの他事業者への流出を食い止めるため,ツーカーからauへの割安な機種変更ができるようにする施策なども考えるもようだ。

 KDDIは同時に2005年度の第1四半期決算も発表。グループの連結決算は,売上高が前年同期比0.8%減の7143億円,営業利益が同1.9%減の878億円,当期利益は同1.8%増の526億円となった。

 減収減益となったのは,2004年度の第1四半期に,売却されたDDIポケット(現ウィルコム)の実績が含まれていることが要因。DDIポケットの分を除外して計算すると,2005年度の第1四半期は増収増益になっているという。

(宗像 誠之=日経コミュニケーション