無線技術は,当初はIEEE 802.11a/b/gの無線LAN(Wi-Fi)を使う。その後,2006年上期にはIEEE 802.16eのWiMAXも組み合わせる。ただし,WiMAXはIEEE 802.16eの仕様と利用周波数帯が確定していないため,「提供は遅れるかもしれない」(ジャパンワイヤレスの大山茂代表取締役)としている。WiMAXの機器はドリームテクノロジーズが開発する。無線LANとWiMAXにはMIMO(multi input multi output)技術を適用し,より高速化を狙う。
当初,無線LANのバックボーンには平成電電のADSLサービス「電光石火」と,4.9GHz帯を使うFWA(固定無線アクセス)を使う。WiMAXの利用開始後は,WiMAXもバックボーンに使用する。
設置する無線LANアクセス・ポイント(AP)の数は,サービス開始時点で2万4000台(写真下)。2007年下期には全国424都市で20万台を予定する。WiMAX基地局は2007年下期には6600台を設置する計画である。一部のAPは自動販売機との複合機になる。これは「AP自体で収益を上げる」(山本社長)との狙いから。
また,ジャパンワイヤレスではAPを設置してもらえる個人や企業を募集する。対象者にはAP1台と無線LANカード1枚を無償貸与するほか,無線ブロードバンド・サービスも無料利用できるようにする。募集人数は最大10万人。
無線LANやWiMAXを使い全国のカバーを目指す無線ブロードバンド・サービスとしては,ライブドアやYOZANも参入を予定している。ライブドアは無線LANを使い,10月から東京・山手線圏内でサービスを提供。将来的には全国主要都市へのサービス・エリアの拡大を予定する。YOZANはWiMAXと無線LANを組み合わせたサービスを,首都圏で12月から開始する予定。