NTTソフトウェアは6月24日,モバイル・ソリューションに関するメディア向けセミナーを開催。PDAやノート・パソコン,ハンディ・ターミナルなど数あるモバイル端末の中でも携帯電話向けのシステム開発に注力していくと表明した。

 同社は,携帯電話はCPUやメモリーなどの点で高機能化が進み,パケット定額制で通信料も見積もりやすくなったなどの利点を解説。ハンディ・ターミナルなどに比べ機器コストが低いなどのメリットもあるため,これまでモバイル・システムで利用されてきた業務用端末が携帯電話で置き換えられていくと予想している。

 また同セミナーでは,製品化済みのGPS携帯電話を使った幼稚園バス管理システムを紹介。このほか,携帯電話とモバイル・プリンタを組み合わせたガス検針システムをデモンストレーションし,こちらは提案活動と検証をしている最中とした。

 NTTソフトは今後,携帯電話向けシステム全般を手がけていくが,その中でも注力していきたい分野の一例として,(1)GPS携帯を使うシステムと,(2)携帯向けアプリケーション構築の二つを挙げた。

 (1)のGPS携帯電話を使うシステムに関しては,GPS装置とDoPAを組み合わせたシステムの構築経験があること,2007年度以降に第三世代携帯電話がGPS機能を標準搭載する計画であることが背景とする。

 (2)の携帯向けアプリケーションについても,従来からNTTドコモ向けの業務用iアプリを開発してきているが,2005年度になってから動作対象のプラットフォームを広げているという。モバイル端末事業ユニットの伊藤聡・事業ユニット長は「BREWやSymbian OSで動作するアプリケーションの開発も請け負える。様々なプラットフォームが混在する環境で携帯事業者3社に対応できるようにしておくことが必要」と話した。

(山崎 洋一=日経コミュニケーション