スカイパーフェクト・コミュニケーションズなどの4社は6月14日,携帯電話向けコンテンツ配信などを手掛ける新会社「スカパー・モバイル」を設立したと発表した。今秋をメドに,携帯電話のパケット通信を利用した動画ストリーミング・サービスを開始する。スカパー・モバイルにはACCESS,動画配信サービスを手掛けるJストリーム,テレビ番組のEPG(電子番組ガイド)配信サービスを提供するナノ・メディアの3社も参加。3~4年後に売上高50億円規模を目指す。

 提供する動画は,2分半~5分程度の携帯電話向けオリジナル・コンテンツとなる。スカパー・モバイルや同社と契約するコンテンツ・プロバイダなどが企画・制作する。スカイパーフェクTVが中継するサッカーやプロ野球などのコンテンツをそのまま携帯電話ネットワークに流す計画はないという。ただし高速でビット単価の安い「無線LANなど別の方式を利用すれば可能性はあるかもしれない」(山崎宇充スカパー・モバイル社長,写真)。

 事業内容を説明したスカパー・モバイルの相沢達郎取締役は,新会社設立を決めた背景を「パケット定額制の登場で,ユーザーが動画コンテンツに飛び付く環境が整いつつある」と説明。今後同社は,(1)動画コンテンツの携帯電話向け配信,(2)雑誌など他メディアとの連動による携帯電話向けコンテンツ配信,(3)バナーやメールによる広告,(4)企業とタイアップしたコンテンツ制作,(5)携帯電話を利用した認証・課金,(6)録画予約など携帯電話とCSチューナの連動による新サービス――といった事業を手がける。