写真 上からCisco 851,
同871W,同1812JW

 シスコシステムズは6月6日,中小規模向けのブロードバンド・ルーターを発表した。既存の「Cisco 800」シリーズのアップグレード版である「同 851」と「同 871」を7月に出荷。「Cisco 1700」シリーズのアップグレード版「Cisco 1812J」(3月出荷済み)に無線LAN機能を追加した「同 1812JW」も,2005年後半をメドに出荷する(写真)。対象となる事業所の規模は,851,871,1821JWそれぞれ5人,20人,50人である。

 参考価格は「851」の無線LANなしのモデルが5万5000円。無線LAN搭載モデル「851W」が7万4000円。「871」は,無線LANなしが9万円,搭載モデル「871W」が12万6000円である。最上位のCisco 1812JWは17万8000円。販売パートナー経由で販売する。なお無線LANインタフェースは,851と871がIEEE 802.11b/gに,1812JWはIEEE 802.11a/b/gに対応する。

 各製品とも,VPN(仮想閉域網)やファイアウォール機能を盛り込んでいる。スループットは,IPsec(IP security protocol)利用時で851,871,1812JWの順にそれぞれ8M,30M,95Mビット/秒。既存機種との違いは,ポートの高速化・高密度化とセキュリティ面の強化である。例えば851は,100Mビット/秒インタフェースに対応する。従来機種の「831」は,10Mビット/秒対応のインタフェースだった。871は100Mビット/秒対応に加え,侵入検知システムや,ウイルス感染端末を接続してもウイルスのまん延を防ぐシスコ独自のセキュリティ機能「NAC」(Network Admission Control)を備える。1812JWは,従来機種の「1712」から2倍のポート密度となり,セキュリティも871と同等の機能を持つ。