NTT東日本は5月25日,同社のIP電話サービス「ひかり電話」で特定の条件がそろった場合に,発信と着信ができなくなると発表した。ひかり電話用に同社がレンタルしている宅内機器の不具合が原因。

 発着信ができなくなる特定の条件とは,(1)Bフレッツでインターネットとフレッツ・スクエアなど複数の接続先とセッションを確立し,電源を強制的に切断して約5分以内に入れ直す,もしくは(2)接続先は一つであるが,約5分以内に電源を2回強制切断し入れ直す,――こと。宅内機器のファームウエアを4月18日に提供したバージョンに更新した後に不具合が発生する場合がある。NTT東日本は27日から修正したファームウエアを配布して対処する。

 ひかり電話はNTT地域会社のFTTHサービス「Bフレッツ」向けのIP電話サービス。東京23区なら「03」の既存番号を利用できるため,多くのユーザーが加入電話を解約した上で利用している。現在のところ2500ユーザーが利用している。5月24日現在で13件のトラブル関連の申告があった。

 なお,NTT西日本のひかり電話も同様の機器とファームウエアを使用していたが,「ユーザー数が極めて少ないため,個別に対応をした」(広報室)。NTT西日本は5月24日からひかり電話のサービス展開を本格化させたばかり。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション