NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は5月23日,パソコンに「香り発生装置」を接続して通信で香り情報を送る「香り通信」の実用化第一弾として「アロマコミュニケーションモニターレッスン」の提供を開始した。

 香り通信とは,精密機器製造のミラプロ社(本社・山梨県北杜市)が開発した香り発生装置をパソコンにUSB接続し,液体香料をレシピ情報に基づいて調合・発散するもので,NTTコムでは2004年12月から2005年1月にかけて,公開実験を実施していた。「公開実験によって約50社から協業の引き合いがあり,アロマセラピーはその中からの実用化第一弾」(コンシューマ&オフィス事業部営業推進部IP販売推進担当課長代理の濱田俊一氏)。

 今回開始したアロマコミュニケーションモニターレッスンは,日本アロマコーディネーター協会監修のWebサイト「アロマコミュニケーション」を通じて,実際の香りでアロマブレンドレッスンを受講するというもの。

 使い方は,まずWebブラウザから「リラックス」,「リフレッシュ」などの香りのレシピを選択・ダウンロードする。そして,レシピを好みの香りにカスタマイズすると,香り発生装置から調合された香りが発生する仕組みになっている。価格はWebサイトのアクセス権と受講ガイド,香り発生装置,実習道具,精油のセットで7万3500円。全国16カ所に開設された体験コーナーでは,試しにレッスンを受けることができるという。

 「感性コミュニケーションは,昔から日本の得意分野。『香り通信』で香りデータの通信方式のデファクトスタンダードを目指す。さらに将来は触覚,味覚にも分野を広げていきたい」(コンシューマ&オフィス事業部営業推進部IP販売推進担当課長の境野哲氏)としている。

(中村 良輝=日経コミュニケーション

●日経コミュニケーション編集部より 第3段落の「セットで7万3500円」について,記事掲載時にはOCN契約を含む表現としておりましたが,OCN契約を含まないことが判明したため,この記述を削除いたしました。2005.05.24