NTTドコモ・グループ9社は4月25日,2007年3月末で無線呼出サービス「クイックキャスト」(旧「ポケットベル」)を終了すると発表した。新規加入受け付けは2004年6月末に停止している。

 日本電信電話公社(当時)がポケットベルを開始したのは1968年7月。主にビジネスでの連絡ツールとして使われていたが,95年の端末買い取り制度導入を機に若年層の契約者が急増。いわゆる「ベル友」ブームを引き起こし,1996年6月には約649万契約まで伸ばした。だがその後は携帯電話の急速な普及に押され,契約者数が激減。2001年には現在のクイックキャストに改称し法人市場の拡大を図ってきたものの,ユーザー離れに歯止めがかからなかった。2005年4月24日時点での契約者数は約29万まで落ち込んでいる。

 NTTドコモは現時点では,クイックキャスト契約者が携帯電話サービスに乗り換える際の優待策を「検討していない」(NTTドコモ広報部)。なお,クイックキャスト向けに保有している0AB~J番号については,サービス終了後に総務省へ返還する予定である。