パワードコムは4月18日,企業向けの専用閉域網とブロードバンド回線を利用する割安VPNサービス「Powered Associate VPN」を開始すると発表した。大規模拠点には高品質な広域イーサネットやIP-VPN,中小規模拠点やバックアップ回線には割安なVPNを導入するといった,企業ネットワーク構築の“メリハリ化”需要への対応が狙い。5月23日から受付を開始する。

 Powered Associate VPNは,(1)「セキュア・インターネットVPNプラン」と,(2)「ブロードバンド・イーサプラン」の2種類。(2)は仮想広域イーサネット構築機器を組み合わせて提供するため,IP以外のプロトコルの利用も可能。いずれのプランも,アクセス回線は,NTT東西地域会社の「フレッツ・ADSL」と「Bフレッツ」のみ利用できる。

 月額料金は,(1)のセキュア・インターネットVPNプランが,アクセス回線にフレッツ・ADSLを利用する場合で1万5277円,Bフレッツを利用する場合は2万7510円。(2)のブロードバンド・イーサプランは,フレッツ・ADSLを利用する場合が2万3625円,Bフレッツの場合で3万975円となっている。

 Powered Associate VPNは,NTTPCコミュニケーションズの割安VPNサービスである「セキュア・インターネットVPN」と「ブロードバンド・イーサ」をパワードコムのブランド名で販売するもの。ユーザーは「Powered Ethernet」などの高品質なネットワーク・サービスから割安VPNまで,運用や請求をパワードコムに一本化できるメリットがある。パワードコムも自社開発の割安VPNサービスを計画中。全国の電力会社や電力系通信事業者のFTTH(fiber to the home)サービスをアクセス回線に使える,VPNサービスを検討しているという。

(宗像 誠之=日経コミュニケーション