総務省は4月15日,2004年12月末時点での通信サービスの契約数動向をまとめた「ブロードバンド契約数等の推移」を発表した。この調査は,ADSL(asymmetric digital subscriber line)やFTTH(fiber to the home)などのブロードバンド接続サービスや,IP-VPNや広域イーサネットなどの企業向けWANサービスが対象となる。調査は3月末,6月末,9月末,12月末の年4回実施され,調査対象日の3~4カ月後に結果を発表している。

 FTTHサービスの契約回線数は243万2093(71事業者の合計)。2004年9月末の前回調査に比べると39万7660増だった。これは3カ月単位で見た純増数では過去最高。現在のペースが続くと,2005年半ばにCATVインターネット(CATVアクセス・サービス)の契約数を抜くことになりそうだ。

 ADSLを含むDSLサービスの回線数は,9月末から52万1525回線増えて1332万5408(45事業者の合計)となった。2003年末以降,純増数の減少傾向が続いている。

 その他のブロードバンド接続サービスは,CATVインターネットが前回比8万13増の287万3076(352事業者の合計)。FWAアクセス・サービスは,1262減の2万6435(19事業者の合計)だった。

 ダイヤルアップ接続とブロードバンド接続を合計したインターネット接続サービスの契約数は,18万7422増の2954万7385。前回調査時の純増数61万6353と比較すると大幅減になった。

前回調査に続き広域イーサがIP-VPNの純増数を上回る

 法人向けWANサービスの契約数は,IP-VPNが5921増の23万6686(36事業者の合計),広域イーサネットが1万246増の10万6105(41事業者の合計)だった。前回調査に続き,広域イーサネットの純増数がIP-VPNの約2倍という状況が続いている。なおWANサービスの契約数は,事業者のネットワークとユーザー拠点を接続する「端末回線数」の集計である。

 携帯電話とPHSによるモバイル・インターネット接続の契約数は堅調に伸びた。9月末から120万9994増えて7503万2137だった(19事業者の合計)。公衆無線LANサービスは,2万3241増の9万7369(6事業者の合計)。次回(2005年3月末)の10万契約超えはほぼ確実となった。