アステル・ブランドでPHS事業を運営するYOZANは4月14日,英エアースパン・ネットワークスとWiMAX基地局などの購入契約を締結したと発表した。WiMAXは,一つの基地局で半径数kmをカバーし,ユーザーはエリア内では数M~数十Mビット/秒で通信できる新しい無線通信技術。YOZANは2月,WiMAXを利用した無線ブロードバンド通信サービスを2005年12月に開始すると発表している。

 購入契約の内訳は,WiMAX基地局600台と無線LAN基地局4000台。無線LAN基地局はWiMAX基地局と通信でき,無線LAN端末を利用するユーザー向けのサービスに利用する。さらにWiMAXに対応したセットトップ端末6000台も発注した。この端末は,ユーザー宅内に設置して,パソコンを接続するための装置。パソコンとの接続には無線LANやイーサネットなどを利用する。基地局の調達はこれで一段落となるが,ユーザー向けの端末はセットトップ端末のほかPCカード型なども今後調達していく考えだという。

 発注価格は981万6000ドル。日本円で約10億6000万円である(1ドル=108円で換算)。「12月に開始するWiMAX商用サービスに利用するため」(YOZAN)と説明している。なお商用サービスに先立ち,6月から実証実験を開始する計画だが,その分の機器調達は既に済ませている。