NTT東日本は4月13日,新日本石油と共同でIP電話と無線LANアクセスを連携したサービスの提供に向けた実証実験を開始すると発表した。無線LANを利用したリモート・アクセスや,IP電話のアプリケーション連携などのサービスをトータルで提供する環境の構築を目指す。実験は5月から10月まで実施する。

 実験の狙いは,どこからでも社内のデータにアクセスできる,いわゆる「ユビキタス環境」の実現に必要な技術条件を検証すること。具体的には,(1)ノート・パソコンやPDA(携帯情報端末)から無線LANを経由して社内システムへアクセス,(2)IP電話サービスとWebアプリケーションを連携について,使い勝手やセキュリティなどを検証する。ただし,今回の実験では無線LANを利用した無線IP電話の実験は予定していない。

 IP電話サービスにはNTT東日本の「ひかり電話ビジネスタイプ」,無線LANアクセス・サービスにはNTTブロードバンドプラットフォーム(NTTBP)の「無線LAN倶楽部」を利用する。

 共同実験は新日本石油以外にも複数社を予定している。NTT東日本は実験開始に先立ち,法人向けIP電話サービスとモバイル環境を連携したサービス・ブランド「UBIFFICE(ユビフィス)」を作成。実験結果を踏まえて,今後のサービス提供につなげていく考えである。