NTT持ち株会社の和田紀夫社長は4月7日,定例記者会見を開催。通信の自由化から20年たった現在を「第3の節目」として,通信が大きな転換期に入ったとの見解を示した。

 和田社長は,1985年の電電公社民営化・NTT発足を通信の「第1の節目」,1999年のNTT分割再編成を「第2の節目」と見る。続いて現在は,「固定通信と移動体通信の融合や,通信と放送の融合が進んでサービス形態が多様化。固定電話を前提とした従来の業態を変えていく第3の節目を迎えた」とコメントした。

 特に通信と放送の融合面では,「従来の定義に基づく放送事業そのものに参入することはない」としながらも,「グループを挙げて取り組む光化・IP化の取り組みに弾みがつくので,積極的に関与していく」(和田社長)と前向きな姿勢を示した。

 なお,同じ会見でNTTグループの総合展示会「NTTグループ コミュニケーションEXPO」(仮称)を開催することも明らかにした。詳細は未定だが,場所は東京・大阪の2会場,時期は9月から年末の間,会期は数日間を予定している。

(島津 忠承=日経コミュニケーション