総務省の諮問機関である情報通信審議会の「携帯電話等周波数有効利用方策委員会」は4月5日,第20回会合を開催し,1.7GHz帯での第3世代携帯電話(3G)サービス実現に向けたワーキング・グループを設置した。

 ワーキング・グループの正式名称は「1.7GHz帯IMT-2000技術的条件作業班」。1.7GHz帯を使用する3G方式であるW-CDMA(wideband-code division multiple access)およびCDMA2000の技術条件や,隣接するPHSとの干渉状況を検証する。

 今回の委員会では,1.7GHz帯で利用する具体的な周波数帯が明らかになった。対象となるのは1.750G~1.785GHz(上り)および1.845G~1.880GHz(下り)の計70MHzである。

 1.7GHz帯IMT-2000技術的条件作業班には,携帯電話事業者やメーカーなど関係事業者・団体の代表19人が参加する。NTTドコモ,KDDI,ボーダフォンの既存事業者のほか,新規参入を目指すソフトバンク・グループのBBモバイルやイー・アクセスもメンバーに名を連ねる。

 作業班は4月中にも第1回の会合を開催する。今後作業を進め,5月中旬までにいったん作業状況を携帯電話等周波数有効利用方策委員会に報告する。これを受けて同委員会は,5月30日に開催が見込まれる情報通信審議会に報告する予定である。