KDDIは2月28日,au携帯電話向けの電子メール・ソフト「POPメーラ」を3月1日からオンラインで発売すると発表した。普段パソコンで利用しているインターネット接続事業者(プロバイダ)のメール・サーバーに携帯電話機から直接アクセスして,電子メールを送受信できるようになる。

 POPメーラは,au携帯電話向けのソフトウエア・プラットフォーム「BREW」(binary runtime environment for wireless)を利用したアプリケーション。NTTドコモの「iモード」やauの「EZweb」にコンテンツを提供しているメディアソケットが開発した。最大3件のメール・アカウントを設定できるほか,セキュリティ確保のための起動時パスワード入力も設定できる。また,パソコン用の端末設定ソフト「PC設定ツール」も提供。複数端末で一斉に導入する場合でも,パソコン上でメール・サーバーのアドレスやアカウント情報などを編集し,端末に転送するだけで済む。

 購入代金は1050円で,月額利用料はかからない。ただし当初の対応機種は「A5505SA」,「A5503SA」,「A1402S」,「A1402S II」に限られる。いずれも第3世代携帯電話サービス「CDMA2000 1X」に対応している。

 またKDDIは同時に,BREWアプリを使って企業のイントラネットへ直接接続できるリモート・アクセス・サービス「BREW link」を開始する。企業ユーザーが社内データベースの閲覧など業務用に開発したBREWアプリから,インターネットを介さずIP-VPNなどのバックボーン・ネットワークに乗り入れて,社内の業務システムにアクセスできる。

 BREW linkを利用できるのは,バックボーン・ネットワークに「KDDI IP-VPNサービス」,「KDDI CRサービス」,「KDDI ATM専用サービス」を利用している企業ユーザー。利用できる携帯電話機は,CDMA2000 1XとCDMA 1X WIN(1X WIN)の対応機。1X WINの場合は「ダブル定額」などの定額パケット料金を適用できる。

 利用料は,バックボーン・ネットワークの種類や,au携帯電話網とバックボーンの接続速度によって異なる。例えばKDDI IP-VPNサービスを利用している場合,64kビット/秒品目で月額7350円。このほか初期導入費用として5250円が必要。