ケイ・オプティコムは2月16日,最大伝送速度が1Gビット/秒のFTTHを試験的に提供すると発表した。同日よりモニター・ユーザーの募集を開始。「夏頃をメドに実サービスとして提供したい」(同社)。

 1ギガのサービスは,伝送速度1Gビット/秒の光回線を複数ユーザーで共有するFTTH技術の「GE-PON」で提供する。既にNTT東日本やソフトバンクBBがGE-PONによるFTTHサービスを提供しているが,ユーザー宅内端末のインタフェース速度が100Mビット/秒。そのため,ユーザーが利用できるのは最大100Mビット/秒だった。ケイ・オプティコムは宅内端末のインタフェースも1Gビット/秒とし,ユーザーが実際に利用できる速度を引き上げた。

 ケイ・オプティコムでは,「1.2Gビット/秒の元信号を120Mビット/秒に圧縮したハイビジョン映像を利用したり,宅内にルーターを置き,複数のユーザーが同時に100Mビット/秒以上で接続する」などの用途を想定している。ただし他事業者のGE-PONのサービスと同様に1Gビット/秒を32ユーザーで共有する。そこで「実サービスとして提供する際には,映像などコンテンツ用に帯域を確保することを検討する」(同社)としている。

 なお,試験サービスは4月1日から6月15日まで神戸市須磨区の一部エリアで提供する。初期費用や月額の利用料金は無料。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション