総務省は2月9日,ソフトバンクBBが提出していた800MHz帯を利用する携帯電話基地局の無線局免許申請を,拒否すると発表した。総務省が免許申請の審査を諮問した電波監理審議会からの答申を受けて実施したもの。

 電波監理審議会は,「ソフトバンクBBが希望する周波数には,既に他の無線局が免許を受けており,割当可能な周波数がない」と拒否の理由を説明。さらに「現時点で必要な周波数を全国規模で使用できる見込みがなく,電気通信事業について適切な計画を持っているとは言えない」とした。

 ソフトバンクBBの孫正義社長は,同日の決算発表の席で「800MHz帯参入が実現するまで,とことん総務省と争いたい」と意欲を見せた。しかし,総務省が2月8日に公表した800MHz帯再編の方針決定と,今回の免許申請却下により,800MHz帯での携帯電話事業参入は崖っぷちに立たされた。