日本テレコムは2月4日,子会社のジェンズ(JENS)とテレコムサービスを4月1日付けで吸収合併すると発表した。両社の経営資源を日本テレコムに統合して,グループ全体の効率性向上や経営体質強化が狙い。

 吸収されるテレコムサービスは日本テレコムの販売代理店,ジェンズはプロバイダ事業を展開する。特にジェンズは,1992年に日本で初の商用インターネット接続サービスを開始した草分け的な存在である。

 同社は84年に米AT&T日本法人や富士通など合弁会社である日本イーエヌエスとして設立。その後社名を日本イーエヌエスAT&T(AT&T Jens)に変更。99年9月,米AT&T,英BT,日本テレコム3社の包括的資本提携により,日本テレコムの100%子会社となった。

 日本のインターネット黎明期を引っ張ってきた歴史のあるプロバイダがまた一つ姿を消す。なお,ジェンズは4月1日付で解散するが,「提供中のサービス条件の変更,休止・停止・廃止などは一切ない」と発表している。