総務省は1月25日,国内のブロードバンド(BB)・ユーザーのトラフィックについての調査結果を公表した。トラフィックの総計がおよそ300Gビット/秒であるとの推計を出している。調査に協力したインターネット接続事業者(ISP)は,IIJ,KDDI,NTTコミュニケーションズ,ケイ・オプティコム,ソフトバンクBB,日本テレコム,パワードコムの7社。対象期間は2004年9~11月。

 7社に対する調査の結果,ISPからユーザーへの方向と,ユーザーからISPへの両方向において月間の平均トラフィックが100Gビット/秒を超えているということが判明した。具体的には,2004年11月の月間トラフィックはISPからユーザーにダウンロードするトラフィックが133Gビット/秒。逆にユーザーからISPへのアップロードのトラフィックが,116Gビット/秒だった。このデータからすると,上りと下りのトラフィックに大きな差がないことが分かる。

 総務省は調査した7社のトラフィックのシェアを約4割と推計。7社のISPからユーザーへのトラフィックを133Gビット/秒とし,これをベースに日本全体のISPからユーザーへのトラフィックを約324Gビット/秒とした。このほか,ISP間でのトラフィック,いわゆるピアリングについても調査を実施している。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション