KDDIは1月24日,同社のパケット通信サービス「CDMA 1X WIN」をIP-VPNやインターネットVPNのバックアップ回線として利用可能なブロードバンド・ルーター「FITELnet-F120」を31日から販売開始すると発表した。古河電気工業が開発した製品で,価格は13万1250円。

 FITELnet-F120は,既存の「FITELnet-F100」をベースにしたブロードバンド・ルーター。LANポート(10/100BASE-TX)を4個,WANポート(10/100BASE-TX)を2個(うち1ポートはDMZとして利用可能)備え,京セラ製のCDMA 1X WIN対応データ通信カード「W01K」を装着できるようにした。

 WANポートに接続したADSLやFTTHなどのメイン回線に障害が起き,あらかじめ設定したIPアドレスに対するpingの応答が一定期間なかった場合は,自動的にCDMA 1X WINに経路を切り替える。障害が復旧してpingの応答が一定期間続いた場合は回線を自動的に切り戻す。バックアップ回線としてこれまで一般的に使われてきたISDN回線に比べ,最大2.4Mビット/秒の高速通信が可能になる(受信のみ。送信は144kビット/秒)。

 このほか,ルーターの設置場所の電波状態をWebブラウザ経由で確認する機能,パケット量を指定してバックアップ回線の使用を制限する機能なども備える。

 KDDIでは,IP-VPNサービスやインターネットVPNサービスの利用者を中心に,FITELnet-F120を販売していく。同社が1次保守窓口となり,全国を対象としたオンサイト保守(平日9時から17時,24時間365日のどちらからか選択)も提供する。