NECが自社で進めるIP電話導入計画の詳細が判明した。全社3万台の電話機の内の8割に当たる2万4000台をソフトフォンとする。ソフトフォンの導入事例としては過去最大規模。相手の在席状態などを通知するプレゼンス機能や,PC画面を見ながらの通話機能なども導入する。IP電話導入を進める同社IT戦略部の白井耕一郎シニアマネージャーは,ソフトフォンの採用理由を「これまでの音声中心のコミュニケーション・スタイルを変えたかったため」と語る。

 また,同社が保有する約1万台の携帯電話を,NTTドコモのモバイル・セントレックス端末「N900iL」に切り替えることも明らかになった。N900iLはソフトフォンと併用する。ソフトフォンで受けた電話を,ヘッドセットの代わりにN900iLを使って通話する機能なども実装する。

 NECのIP電話導入計画は,2005年3月までに本社ビルの導入を完了,2005年9月までに全社導入を完了する計画。SIPサーバー,無線LANアクセス・ポイント,ソフトフォンなど,ほとんどを自社製品で構成する。品川イーストワンタワー内のオフィス兼ショールーム「ブロードバンドソリューションセンター」や本社の一部など,既に導入が完了している部署もある。