シスコシステムズは1月13日,ブロードバンド事業者のソフトバンクBBにハイエンドのルーター「CRS-1シリーズ」を納入したと発表した。CRS-1は,シスコとして7年ぶりに投入した大型ルーターである(写真)。併せて10Gビット/秒対応のスイッチ「Catalyst 6500シリーズ」も納入した。シスコによると「通信事業者としてCRS-1を本格導入するのはソフトバンクBBが世界で初めて」という。

 CRS-1は1スロット当たり40Gビット/秒の処理が可能な通信事業者向けルーター装置。きょう体にスロットを追加していくことで容量を追加していくことができる。実装可能なスロット数はモデルによって異なる。ルーター用の基本ソフト「IOS-XR」も刷新した。各機能モジュールがダウンしても他に影響を与えない,新機能を追加する際にサービスを止める必要がない,といった特徴がある。

 ソフトバンクBBはCRS-1をADSLやFTTHサービスの「Yahoo! BB」,IP電話の「BBフォン」放送サービスの「BBTV」,日本テレコムと共同で展開する固定電話「おとくライン」など各種サービスのバックボーンに適用していく見通し。導入するCRS-1のモデル構成や台数については公表していない。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション