DDIポケット(2005年2月にウィルコムに社名変更予定)は12月21日,通信速度を高速化するサービスの内容と,今後の高速化計画を明らかにした。サービスの開始時期は2月の予定としており,詳細な時期と料金を2005年1月18日に発表する。

 高速サービスの名称は「エアエッジ[プロ]」。通信速度は最大256kビット/秒で,32kビット/秒の通信チャネルを八つ束ねることで実現している。現行サービスの最大128kビット/秒に比べて2倍の通信速度になる。従来の4xパケット方式に対して8xパケット方式と呼ぶ。エアエッジ[プロ]の開始に合わせ,2005年2月に「ウィルコム」ブランドのカード型端末2機種を発売する。一つが4xパケット方式,もう一つが8xパケット方式に対応する(写真)。

画像圧縮と通信手順の効率化で表示速度5倍に
 画像の圧縮と通信手順の効率化を行う「メガプラス」も合わせて投入。256kビット/秒のエアエッジ[プロ]と組み合わせれば,およそ1Mビット/秒で通信する場合と同等の速度でWebページを表示できる。ただし画像が圧縮されてぼやけた表示になる。メガプラスの機能は,4xパケット方式の端末や現行のカード型端末でも利用可能。最大で通信速度の5倍相当の表示速度になる。

 メガプラスの利用には,専用のクライアント・ソフトをパソコンにインストールする必要がある。2005年2月に発売する新端末では,クライアント・ソフトをプリインストールしたUSBメモリーをカード型端末に同梱。既存ユーザー向けには,ソフトウエアの無償ダウンロードを2月から開始する。7月末まではお試しキャンペーン期間のため無料で利用できるが,それ以降は通信速度に応じた料金を徴収する。

 新しいカード型端末は,8xパケット方式,4xパケット方式ともにNECインフロンティア製。メガプラスで利用するソフトウエアは,現在無償で提供している「トルネードWeb」と同じく米ベンチュリ・ワイヤレス製である。

音声端末向けの高速化サービスも
 京セラ製の「AH-K3001V」などの音声端末向けに,メガプラスと同様の高速化サービスを2月に開始する。利用するとWebページの表示速度がおよそ2倍程度になる。端末にクライアント・ソフトをインストールする必要はなく,ユーザー向けポータルに接続して「高速化サービス」をオンにすれば利用できる。有料サービスだが,2005年4月末まではお試しキャンペーンで無料。

 音声端末でも複数のチャネルを束ね,128kビット/秒で通信できるようにする計画もある。発売時期は「来年度中になる見込み」(喜久川政樹経営企画本部長執行役員)とした。