ソフトイーサは12月17日,同社のWebサイトにて,VPN構築ソフトSoftEtherのメジャー・バージョンアップとなる「SoftEther VPN 2.0」のベータ版の配布を開始した。SoftEtherの特徴でもある構築のし易さを継承しつつ,スループットの大幅向上,信頼性の強化,認証機能の追加など,大規模向けの機能強化が施されている。

 スループットの向上に伴って,同時接続数や利用ユーザー数も大幅に増えた。例えば,ソフトイーサの実験結果では,同時接続数はバージョン1で約300ユーザーだったのに対して,バージョン2では最大4096ユーザーと10倍以上に増やせたとしている。大規模環境での本格運用を可能にするために,負荷分散のためのロード・バランシング機能や,耐障害性を高めるフォールト・トレラント機能も搭載された。

 既存のVPNに比べてセキュリティが弱いと指摘されてきた認証機能も強化。証明書認証やRADIUS(remote authentication dial-in user service)認証,WindowsのActive Directory認証,NTドメイン認証といった様々な認証に対応する。

 また,最大4Gビット/秒のバックボーンに直結された,実験用のVPNサーバーが12月18日に公開される予定だ。ロード・バランシングのパフォーマンス測定などが主な目的である。