トレンドマイクロは12月7日,欧州市場向けに携帯電話端末用のウイルス対策ソフト「Trend Micro Mobile Security」を公開した。欧州で無償ダウンロード提供する。ただし使用期限があり,利用できるのは2005年6月末まで。

 対応する携帯電話端末は,OSに「Windows Mobile 2003」を採用する「Motorola MPX200」や「Orange SPV C500」など。2005年1月からは「Symbian OS」を採用する「Sony Erricson P800」や「Motorola A920」などにも対応する予定。

 搭載機能は,ウイルスのリアルタイム・スキャンや携帯電話網(GPRS網)経由のパターン・ファイルのアップデート。「商用版の提供は検討中」(トレンドマイクロ広報担当)という。

 また国内市場については,日本のモバイル環境に則したソリューションについて,各通信事業者や端末メーカーと検討中であるとした。

 携帯電話のウイルス対策は,最近になって活発化している。NTTドコモは米マカフィーと共同開発したウイルス対策ソフトを,12月に発売したFOMAの新端末「901iシリーズ」に搭載済み。韓国でも,最大手の携帯電話事業者であるSKテレコムが2004年8月からウイルス対策ソフト「V3Mobile」の無償ダウンロードを提供中で,来年以降に「WIPI」というアプリケーション実行環境を備える端末に標準搭載する計画だ。

(武部 健一=日経コミュニケーション