ソフトバンクの孫正義社長は12月6日,グループの日本テレコムが1日に開始した直収固定電話サービス「おとくライン」について「来年1月には契約数などのデータを発表する」と明かした。携帯電話の800MHz帯への免許申請に関する記者会見で言及したもの。

 孫社長は,おとくラインの開通については「1日から最初の接続が始まったが,とりあえずスタートは少数から。実際のフィールドはここからなので,いきなり何十万は無理。今のところ問題は出ていない」と説明。ユーザーの契約数や開通数など,サービスを評価できる指標については,「営業上の秘密なので現段階では公表できない。ただ12月末までで締め切って,来月の半ばまでには公表したい」(孫社長)と断言した。

 また,おとくラインを巡り平成電電から訴えられている件についてコメントを求められると,「12月1日に始めるサービスへの仮処分の訴えを受けたが,実際には我々は同日からサービスを始められている。つまり仮処分は無効であった」(孫社長)と述べるにとどまった。今後は本訴が東京地方裁判所で争われる見通しだ。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション