イー・アクセスは11月4日,同社の携帯電話事業参入に向けた考えを説明する会見を開いた。席上で千本倖生社長は「我々が参入すれば既存の携帯電話料金よりも必ず安い料金にする」と参入に向けた意欲を改めて示した(写真)。

 会見で千本社長は「日本の携帯電話市場はその規模から見てさらなる競争が必要」とコメント。「固定ブロードバンドは約7000億円市場を300社以上で競争しているのに比べて,携帯電話市場は約8.5兆円を3グループで分けあっている」(千本社長)と市場構造のいびつさを指摘した。

 現状の携帯電話料金についても「単純に比較するのは難しいが,実際に使った感覚でも日本の携帯電話料金は米国や香港に比べて何倍もする」(千本社長)と不満をもらした。「我々が参入することで,今よりも低料金・高速・定額のモバイル・サービスを提供したい」と語った。

 参入時に利用する周波数帯については,「1.7GHz帯を最優先に準備を進めていく」(種野晴夫・最高執行責任者)。通信方式はNTTドコモやボーダフォンが採用しているW-CDMA(wideband-code division multiple access)またはKDDIのCDMA2000となる。イー・アクセスは従来,通信方式「TD-SCDMA(MC)」(time division-synchronous code division multiple access multi career)を使い2GHz帯での参入を模索していたが,「より電波の伝搬特性が良い1.7GHzが開放された以上,そちらにに重心を置く」(種野COO)ことにした。