日本テレコムが12月1日の固定電話サービス「おとくライン」開始に向け,総務省から電話番号を追加で取得した。本誌の調べで明らかになった。

 同社が取得している電話番号は東京なら「03」で始まる,いわゆる0AB~J番号。具体的には,約500万の0AB~J番号を全国で追加取得し,合計で約800万番号になった。

 おとくラインのユーザーは従来と同じ電話番号を使い続けることができる。ユーザーが通信事業者が変わっても同じ電話番号を使い続けることができる「番号ポータビリティ」の制度を適用することで実現する。

 固定電話の番号ポータビリティの場合,ユーザーが新たに契約した事業者が転送先として新たな電話番号を用意しておく必要がある。日本テレコムが取得した500万番号は,この転送先の電話番号に使う。この数字から,日本テレコムの当面の獲得目標が500万と見ることもできる。

 日本テレコムやKDDIの固定電話サービスの契約ユーザーが増えると,ユーザー1人が二つの0AB~J番号を確保する格好になる。そのため,ユーザー数の分だけ0AB~J番号の消費量が上乗せで増えていく。NTT東日本などは,この問題へ対処する方策について議論を重ねている。来月にも方針が固まる見込み。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション