総務省は7月12日,6月末時点のxDSL(digital subscriber line)回線数の速報値を発表した。5月末の1181万9177から,24万9541回線増の1206万8718となった。単月の増加数は,5月の約30万に比べて大幅減となった。

 単月の増加数が30万を割り込んだ理由の一つは,ソフトバンクBB(SBB)の「Yahoo! BB」の新規加入者数が減少したため。同社は6月18日,IP電話サービス「BBフォン」の発信記録が漏えいしている事実を認めた。翌19日には,BBフォンを契約しているユーザーに,発信記録の漏えいに関するお詫びと状況を説明する文書を電子メールで送付した。

 この事件が加入者獲得に響いたのか,6月の増加数は5月の約11万に比べて1万5000減少。9万5000にとどまった。累計の加入者数は6月末で428万2000。他社との相対関係で変わる累計のシェアは,前月に比べ0.1ポイント増の35.5%となった。ただし,発信記録の漏えいが発覚したのが6月中旬であったため,7月の加入者獲得にも影響を与える可能性がある。

 一方,NTT東西地域会社の「フレッツ・ADSL」は,10万975回線増の444万7051。NTT東日本が247万9074,NTT西日本が196万7977である。累計シェアは東西NTT合わせて36.8%と,5月より0.1ポイント増えた。ソフトバンク,東西NTT両陣営の差は5月と変わらず1.3ポイントとなっている。