NTTコミュニケーションズは6月30日,現在使っている固定電話の番号をIP電話でも利用できるサービスを開始すると発表した。「着信番号ポータビリティサービス」として7月1日から提供する。対象となるのは,同社のIPセントレックス・サービス「.Phone IP Centrex」のユーザー。

 着信番号ポータビリティ・サービスを利用することで,東京23区内なら「03」で始まる既存の電話番号をそのまま利用できる。現在のところ,「03」のほか,大阪市の「06」が対象。利用料金は1番号当たり525円。

 ただし発信時の番号は「03」や「06」ではなくIP電話専用の「050」番号になる。.Phone IP Centrexでは,各IP電話機に「050」番号を割り当てており,相手にはその番号が通知される。着信時だけでなく発信時に「03」や「06」などの番号を通知するサービスについては「技術面やユーザーのニーズを見ながら検討しているところ」(NTTコミュニケーションズ ブロードバンドIP事業部)。

 なお,着信番号ポータビリティサービスを利用するには,拠点のアクセス回線として同社のIP-VPNサービス「Arcstar IP-VPN」を使っているという条件がある。今後は広域イーサネット・サービスの「e-VLAN」などにも拡大していく予定だという。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション)