シスコシステムズは6月29日,同社のハイエンド・ルーターであるCRS-1を発表した。米国で5月25日に発表したのと同製品で,米国外では唯一日本だけで発表会を行った。

 CRS-1は通信事業者向けのルーターで,基本構成で1.2Tビット/秒,マルチシャーシ構成を取ることにより最大92Tビット/秒の処理能力を持つ。

 「システムでは99.9999%(シックス・ナイン),ネットワーク・レベルでも99.999%(ファイブ・ナイン)」(トニー・ベイツ副社長)の稼働率も実現する。そのために,ラインカード内部の二重化やソフトウエアの大幅な強化を行った。ソフトウエアでは新たにIOS XRと呼ぶOSを搭載する。機能の一部だけを再起動したり,動作を止めずにソフトウエアをアップグレードする機能などを備える。

 7月から出荷を開始する。価格は9380万円から。

(松原 敦=日経コミュニケーション)