NTTドコモは6月1日,同社の第3世代携帯電話「FOMA」の契約数が,5月31日時点で400万を越えたと発表した。2001年のサービス開始当初は不振が続いたが,2004年1月末に200万,その2カ月後の3月30日に300万を突破。さらに2カ月で100万契約を上乗せと急ピッチで推移している。

 NTTドコモの増田智子iモード企画部サービス戦略マーケティング担当主査は「400万契約の約半分が900iシリーズ」と,契約数の伸びは2月に発売した「FOMA 900iシリーズ」が大きく貢献していることを明らかにした。ただ,6月1日からFOMAの定額制サービス「パケ・ホーダイ」が始まり,旧機種の値崩れも予測されることから,「900iシリーズが占める割り合いは,今後減るかもしれない」(増田主査)とも予測する。

 なお,NTTドコモでは,900iシリーズの派生モデルとして「F900iT」,「N900iS」,「P900iV」の3機種を6月中旬より順次発売する。

 F900iT(富士通製)は,タッチパネル付きの液晶とBluetooth機能を内蔵したモデル。別売の「ヘッドセット」を利用すれば,Bluetoothを使ったハンズフリー通話が可能になる。P900iV(パナソニック・モバイルコミュニケーションズ製)は,動画の撮影機能を強化したモデル。195万画素のCCDカメラを搭載し,QVGA(320×240ドット)サイズの動画撮影が可能だ。N900iS(NEC製)は,先に発売したN900iのカラーリングを変更したモデル。レッド,ピンクなど4色の本体色を用意し,かな漢字変換機能を改良するなど細部に変更も加えた。

 F900iTとP900iVは,FOMAのハイエンド機としての位置付け。「価格は,現行の900iシリーズと比べて1万円ほど高くなる」(増田主査)見込み。N900iSは,500iシリーズの「iS」シリーズと同じ,派生モデルとしての位置付けになる。価格は900iシリーズが登場した時とほぼ同等になる見込み。

(堀越 功=日経コミュニケーション)