ケイ・オプティコムは5月21日,同社のユーザーあてに発送した一部のダイレクトメール(DM)中に,他の受取人の住所や名前が含まれていたことを明らかにした。実際に受け取ったユーザー2名の報告で判明した。

 事故が発生したのは,同社の「PHS音声電話サービス」に加入中の個人ユーザーと5回線未満の契約の法人ユーザーに対して,5月14日,15日に発送した一部のダイレクトメール。「住所」「PHS電話番号」「名前」を記載した文書が,受取人自身あてのもの以外に他人の分の合計2枚が封入されていた。

 原因は,印刷・発送業務を受託した凸版印刷による作業ミス。通常,文書の封入作業は自動的に行うが,エラーが発生した時は手作業でやりなおす。その際に,作業員が文書を2枚重ねてしまったことが誤送付の原因だという。凸版印刷では,自動封入装置が停止したのは最大でも13回であることから,誤送付の可能性は13件以内としている。

 なお,ケイ・オプティコムは2004年4月6日にPHS音声電話サービスの新規申し込み受け付けを停止,将来的にPHS音声電話サービスを廃止することを明らかにしている。今回送付したダイレクトメールは,PHS音声電話サービスの廃止に対してユーザーの意向を確認するための文書だった。

(堀越 功=日経コミュニケーション)