スカイパーフェクト・コミュニケーションズ(以下スカパー!)は5月11日に定例会見を開き,光ファイバを使ったマンション向けの映像配信サービス「スカパー!対応 光ファイバーTV OPCAS」(以下オプキャス)の契約数を公表した。オプキャスは,子会社であるオプティキャストが2月25日からサービスを開始している。

 4月末現在,サービス提供中のマンションは4棟(435戸)。年内にスタートを見込む契約済みのマンションは29棟(約3500戸)で,来年度以降に導入見込みの物件は約170棟(約2万5000戸)に上るという。オプティキャストの仁藤雅夫代表取締役社長は,「まだ始まって2カ月だが,順調に推移している」と,オプキャスの好調をアピールした。

 オプキャスは,マンションにNTT東日本の光ファイバを引き込んで,NTT局経由で放送を配信する仕組み。マンション全体の基本サービスは,地上アナログ/デジタル,BSアナログ/デジタル放送の再送信のみで,スカパー!の番組を視聴する場合には,別途チューナーのレンタル料と基本料金が必要になる。しかし,「サービスを提供中の1棟はスカパー!への加入率が25%と,一般家庭の場合の7%と比較して非常に高い」(スカパー!の重村一代表取締役社長)と語り,投資効率の良さを強調した。

 スカパー!は前日の5月10日に2004年度の決算を発表済み。連結の当期損益は43億円の黒字(前年度は188億円の赤字)となり,創業以来初の黒字を達成している。

(堀越 功=日経コミュニケーション)