NTTドコモは5月11日,手のひらサイズの小型携帯電話機「premini」(プレミニ)を発表した。同日から14日まで東京都中央区で開催されている「ビジネスシヨウ TOKYO 2004」で参考展示している。

 preminiは,サイズが90mm×39mm×19mm(高さ×幅×厚さ),質量約69gの小型携帯電話機(写真上)。カメラなどの高度な機能は搭載せず,音声通話やiモードなど基本的なものに絞り込んだ。デザインを重視し,きょう体にはアルミニウムを使用する。「必要最小限の機能で十分という20代から30代の男性がメイン・ターゲット」(NTTドコモ)。

 「premini」は「premier」(第一級の)と「mini」(小型の)という言葉を組み合わせた造語。端末はソニーと共同で開発した。通信方式は第2世代のPDC(personal digital cellular)方式である。

 具体的な発売時期や価格については「検討中」(NTTドコモ)として明言を避けた。

 NTTドコモはほかにも,第3世代携帯電話サービス「FOMA」のコンセプト・モデルを展示している(写真下)。同モデルは,「外出先で動画像を自由に閲覧することを指向した端末」(NTTドコモ)。地上デジタル放送チューナーや外部メモリー・スロットを搭載し,外出先で映像を楽しむための機能を備えている。

 地上デジタル放送を受信する以外にも,携帯電話の通信機能を使って好きな番組を選択することも可能。例えば,生放送のテレビ番組を見逃してしまったユーザーが,放送終了後も携帯電話機で番組を楽しむといった使い方を想定している。現時点では「TBSなどの放送事業者と実現性について話し合っている」(NTTドコモ)ところ。ただし,具体的な実現方法や技術については,今後検討していくとしている。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション)