NTT東日本は5月11日に,企業向けミーティング・ソフト「MeetingPad」を発売する。他のユーザーのプレゼンス情報の表示やメッセージの交換といった,いわゆるIM(インスタント・メッセージ)の機能を備える。このほか,ファイルの転送や,会議開始などを通知するメッセージをユーザーのパソコンに送って画面表示させる「アラート機能」もある。

 MeetingPadはサーバー・ソフトとクライアント・ソフトから成る。サーバーはRed Hat Linux7.3で動作する。クライアントはWindows版,Java版,Flash版,携帯機器用Web版がある。Windows版の動作環境はWindows98 SE/Me/2000/XPである。Java版はRed Hat Linux8.0,Flash版はMac OS X v10.3+Safari1.1,Web版はNTTドコモの505iシリーズとシグマリオンIIIで,それぞれ動作を確認している。

 Windows版のクライアントに関しては,米マイクロソフトの“ActiveXコントロール”と呼ばれる技術を利用して作られており,「アラートを出すActiveXコントロール」など機能を部品化できる。製品と別に提供する開発キットを使用して,他のアプリケーションに機能を組み込める。

 通信はSSL(secure sockets layer)で暗号化される。また,ユーザーの通話はすべてログに保存され,ユーザーやキーワードを指定して検索できる。MeetingPadの提供予定価格は300万円(1000ユーザーの場合,税別)から。

 NTT東日本では今後,同ソフトをIP電話やテレビ会議と連携させていくことも視野に入れている。「開発キットで“パソコンにカメラが接続されている”というプレゼンス情報を利用可能にしてテレビ会議ソフトと連携させる」,「IP-PBXと連携して電話をかけられるようにする」などの使い方を想定している。

(山崎 洋一=日経コミュニケーション)