中国のファーウェイ・スリーコムは4月22日,日本法人ファーウェイ・スリーコム・ジャパンを設立,日本で本格的に業務を開始した。

 ファーウェイは2003年11月,中国のネットワーク通信機器の売り上げ2位の中国ファーウェイ・テクノロジーズと,ネットワーク機器大手の米スリーコムとの合弁によって生まれた企業。スイッチやルーター,ファイアウォール,VoIP製品などの製品をローエンドからハイエンドまで自社で開発する。

 日本法人の設立は中国での設立からわずか半年足らず。この理由を,ファーウェイ・スリーコム・ジャパンの責任者である王鍵ゼネラルマネージャは「ワールドワイドで成功するためには,品質に最もこだわる日本でまず成功を収めなくてはならないから」と説明。「そのためにはいち早く日本での知名度を上げる必要がある。3年以内に機器メーカーで売り上げ3位以内に持っていく」と強気の発言も飛び出した。

 日本で投入する製品は,スイッチやルーター。ローエンドからハイエンドまでを夏ごろから提供する模様。一部の製品は,ISDNインタフェース,メガデータネッツなどの回線サービスで使われる25Mビット/秒のATMインタフェースを装備するなど日本向けの仕様も取り入れている。また,日本向けにゲートウエイ型のセキュリティ・アプライアンスも用意する。

 販売パートナは三菱商事を含む数社。ファーウェイ・スリーコム・ジャパンの北嶋雄一・営業部次長は「日本で成功するためには,販売パートナが最も重要と考えている。ライバル製品を扱うインテグレータとも商談中」と積極的に代理店を増やす構えだ。

(小野 亮=日経コミュニケーション)