ソフトバンクBBが法人向けのIP電話サービスで提供していた定額プランを中止していたことが分かった。正式名称は「法人向けBBフォン定額プラン」。先月の31日で新規のユーザー募集を中止した。既存のユーザー向けのサービスは継続している。

 法人向けBBフォン定額プランはIP電話の通話料金のうち,国内の固定電話への通話分を月額の定額制にするサービス。料金の算出には,各ユーザーが他の電話会社に「マイライン」の契約で支払う金額を参考にしていた。

 具体的には,直近の電話料金の領収書をベースとして,その額から20%を割り引き。この割り引いた後の額を,ユーザーがソフトバンクBBに毎月の定額料金として支払うシステムだった。定額料金はトラフィックの異常な増減がない限り,1年ごとに見直す契約である。

 定額サービスの終了についてソフトバンクBBは「顧客がたまたまBBフォンに加入していたり,取引先が法人向けのBBフォンを契約するといったケースが増えてきた」(ソフトバンク広報室)と理由を説明する。「定額料金よりも,無料の通話を活用したほうがユーザーにメリットが大きいと判断した」(同)。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション)