ネットスクリーン・テクノロジーズは4月14日,企業向けマルチセキュリティ・アプライアンス「NetScreen-ISG 2000」を発表した。NetScreen-ISG 2000は,既存のファイアウォール(FW)/VPN(仮想閉域網)装置の「NetScreen-500」と「NetScreen-5000」の中間に位置づける。価格は,10/100Mイーサネット4ポートのモデルで885万4000円。

 特徴は,ファイアウォールとIPsec(IP security protocol)によるVPN機能を備えるASIC(特定用途IC)と管理モジュールのほか,セキュリティ・モジュールが最大三つ搭載できること。2004年第4四半期に出荷開始する予定のIPS(侵入防御システム)モジュールを積み込める。「IDPモジュールは,1モジュール当たり500Mビット/秒の処理性能を持つ。3枚搭載すれば最大1.5Gビット/秒の高速処理が可能」(原田英昭代表取締役社長)。

 ネットスクリーンが2003年11月に買収した米ネオテリスのSSL-VPN機能をセキュリティ・モジュールとしての搭載は当面はないようだ。また,米ジュニパー・ネットワークスによる米ネットスクリーンの買収に関しては,「買収は今週末にも完了する。ネットスクリーンとして既に公開済みの今後1年程度のロードマップに変更はないが,その後はジュニパー製品への機能追加や,ネットスクリーン製品へのルーター機能拡充といった形で統合していくことになる」(原田社長)。日本法人は今年7月にも統合する予定。

(山根 小雪=日経コミュニケーション)