総務省は4月12日,3月末時点のxDSL(digital subscriber line)回線数の速報値を発表した。2月末の1090万4236から,29万2594回線増えて1119万6830となった。単月の増加ペースは,2月の約29万に引き続き30万を割り込んだ。

 単月の増加数が30万を割り込んだ最大の理由は,顧客情報漏えいの影響を受けたソフトバンクBBの「Yahoo! BB」の新規加入者数が減少したため。単月の増加ペースは1月が約12万,2月が約11万だったのに対して,4万以上も減少した。3月末の加入者は2月末に比べて7万3000増の400万4000。累計のシェアは,前月より0.3ポイント減の35.8%となった。

 一方,好調だったのがイー・アクセス。イー・アクセスは今回初めて回線数を公開。4月8日に累計加入者数が150万を突破したことを明らかにした。3月単月の増加数は8万2000と,初めて単月増加数でトップになった。

 東西NTTの「フレッツ・ADSL」は,NTT東日本が2月末に比べて6万9288回線増の228万2652。NTT西日本が5万5663回線増の180万6205となった。東西NTTを合わせると12万4951回線増の408万8857。累計シェアは東西NTT合計で36.5%と,前月よりも0.1ポイント増えた。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション)