イトーヨーカドー,セブン-イレブンなど約1万店舗を展開するイトーヨーカ堂(IY)グループ6社は11月から,国内ネットワークを統一し,光ファイバ網で結ぶ新ネットワークへ刷新する。ネット刷新に合わせて基幹システムも統合,POS(point of sales)レジや発注端末も切り替えて新しい情報システムに移行する。システム刷新にかかる総額は約300億円。

 刷新後のシステム運用費は年間で約3割削減可能になる見込みである。各店舗にはIP電話を導入し,通信コストも引き下げる。まずはセブン-イレブンの新システム移行から始める。システムは野村総合研究所と共同で構築する。

 通信インフラにはNTTコミュニケーションズ,NTT東西地域会社の光ファイバ網を利用する。ただし,具体的にNTTグループのどのサービスを利用していくかは今後決めていく。例えば,全国の店舗を結ぶWANには,NTTコミュニケーションズのIP-VPN(仮想閉域網)や広域イーサネットのほか,NTT東西地域会社の地域IP網を活用する方法がある。ほかに,アクセス回線についても東西NTTのBフレッツのほか,ダーク・ファイバを店舗に直収する方法がある。

 IYグループには,イトーヨーカドー,セブン-イレブンのほか,ファミレスのデニーズ,ファミール,食品スーパーのヨークベニマル,ヨークマートなどがある。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション)