ベンチャー企業のスカイウェイブは4月9日,社内のIP電話システムと通信事業者のIP電話サービス網を相互接続するためのゲートウエイ「MRG」(Media Relay Gateway)を発売する。

 MRGは,内線側と外線側に個別のIP電話の設定を稼働させられるソフトウエア。社内でIP-PBXとIP電話機を利用する企業が外線に通信事業者のIP電話サービスを利用する際に,MRGを導入することで初期費用を抑えられるという。

 従来,こうした構成を取るにはユーザー企業側と事業者側に対向で専用ゲートウエイを置く必要があった。企業内のIP-PBXと通信事業者のIP電話システムはそれぞれ固有の機能を働かせているため,同じIP電話であってもそのままでは相互接続できないからだ。結果として導入コストがかさみがちだった。

 当初はスカイウェイブのIP-PBX(構内交換機)「SkyIP-PBX」とフュージョン・コミュニケーションズの「FUSION IP-Phone」の相互接続が対象。今後,NTTコミュニケーションズやNTT-MEのIP電話サービスに対応した製品も追加する予定である。

 価格は,IP電話の接続チャネル数が4ポートのタイプが6万円,8ポートのタイプは10万8000円。ただし,ソフトウエア製品であるため,別途サーバーを用意する必要がある。販売はNECシステム建設,サンテレホン,ネットワンシステムズ,日立インフォメーションテクノロジーの各社が手がける。

(島津 忠承=日経コミュニケーション)