NTTコミュニケーションズ(NTTコム),NTT-ME,日本テレコム,フュージョン・コミュニケーションズ,ぷららネットワークスの5社によるIP電話網の“メッシュ接続”がほぼ完了した。これまでは,NTTコムが,フュージョンとぷららおよびNTT-MEの3社と相互接続していたほか,ぷららとNTT-MEが2社間で相互接続していた。だが,フュージョンはぷららやNTT-MEと相互接続していなかった。

 今回,フュージョン,ぷらら,NTT-ME,日本テレコムの4社が互いのIP電話網のメッシュ接続を完了。これにより,5社間で見れば,日本テレコム-NTTコム間を除けばメッシュ接続が完了したことになる。日本テレコム-NTTコムについては,「現在準備をしている段階」(日本テレコム)だという。

 メッシュ接続がほぼ実現したことで,5事業者のIP電話ユーザー同士は,日本テレコム・NTTコム間を除き,「050番号」を使って通話できるようになる。各事業者のIP電話ユーザーだけではなく,それぞれの事業者と提携している他プロバイダのIP電話ユーザーとも通話できる。4月5日から順次,他プロバイダのユーザーとの通話を開始する。ただし,NTT-MEとぷららの間は,現時点では両社の個人向けのIP電話サービスのユーザーに限定している。

 相互接続の料金は無料ではない。各社は東西NTTの電話交換機を介して相互接続するからだ。どの場合も全国一律3分8.4円(税込み)。ただしNTT-MEとぷららの間だけは無料である。

 NTTコムを中心とした“5社連合”の相互接続のほか,KDDI,パワードコム,日本テレコムの“3社連合”がある。この3社のサービス間はIP電話網を直接接続。通話料金を無料に設定している。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション)