KDDI,NEC,日本テレコム,日立製作所,松下電器産業は3月31日,FTTH(fiber to the home)を活用したコンテンツ・サービスの業界団体を設立すると発表した。団体名は「ブロードバンド コンソーシアム ジャパン(BBジャパン)」。設立は4月中の予定で,5社が幹事となる。現在,他社にも参加を呼びかけている。

 具体的には既存の2団体を解散・統合して,それをBBジャパンの母体とする。団体名はインターネット接続事業者(ISP)77社が協業関係を模索した「メガコンソーシアム」,26社がパソコン以外のインターネット接続サービスを検討した「NonPCインターネットコンソーシアム」。メガコンソーシアムでは,KDDI,日本テレコム,NEC,松下の4社によるIP電話サービスの相互接続,コンテンツ配信のポータル・サイト「アンパサンド」の運営といった成果があった。

 BBジャパンは伝送帯域が広く安定したネットワーク・サービスであるFTTHを使うことで,コンテンツ・ビジネスを軌道に乗せる方策を編み出すのが目的。コンテンツ配信に必要な配信サーバーやネットワーク機器などインフラ技術についても議論していく。具体的な取り組みは,4月の正式設立後に詰めていく。KDDIはインターネットと映像配信,IP電話をFTTHで実現しているが,「利用できる成果があれば取り入れたい」(同社広報)としている。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション)