ソフトバンクは3月31日,グループで展開するADSL(asymmetric digitalsubscriber line)サービス,Yahoo! BBの回線数が400万を突破したと発表した。

 2月末時点の累積回線数は393万1000なので,3月中に6万9000回線しか増加しなかった計算になる。ちなみに2月の月間純増数は11万4000。3月は1日当たりに換算すると2225回線しか増加しておらず,2月の3931回線から44%も減少した。

 今回の回線数発表は,2月24日に発覚した情報漏えい事件の影響を見極める指標となる。3月9日に発表した2月末の回線数には,事件の影響がほとんど含まれていない。ソフトバンクBBは「申し込みから6営業日以内に開通」を掲げているが,事件後に申し込んだユーザーのほとんどは開通が3月以降となったからだ。

 ソフトバンクによると,加入者数の減少は「事件を受けて,パラソル部隊などによる営業や広告などのプロモーションを控えたことが影響した。ユーザーが加入を控えているとは認識していない」(広報室)と説明。解約に関しては「毎年3月は引っ越しなどで解約率が高い。今年の3月の解約率は例年とほぼ同じ」(同)としている。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション)