ソリトンシステムズは3月26日,企業内のパソコンの操作や通信の履歴を記録して,問題が起こったときに追跡できるソフトウエア「InfoTrace」を発表した。最近多発している顧客データなどの情報漏えい対策に有効。製品版の出荷は2004年7月だが,今日から機能限定のプレリリース版を販売開始した。

 InfoTraceは,ログサーバー,トレースブラウザ,エージェントの3つで構成する。エージェントを監視対象となるパソコンにインストールすると,そのパソコンの操作記録がログサーバーに記録される。ネットワーク管理者は問題が起こったときなどにトレースブラウザを通して追跡する。

 ログとして記録できる項目は,ネットワークおよびローカルのファイルの参照や削除,コピーのほか,実行したアプリケーションのタイトルなど。プレリリース版はハードディスク以外にログを保存できないなど機能が限定されているが,記録できるログの種類に制限はない。また,エージェントは独自技術で簡単にアンインストールできないようにしているため,社内のセキュリティ・レベルを維持しやすいという。

 製品版の価格は,ログサーバーとトレースブラウザがセットになった基本パックが96万円。エージェントは,1クライアント・ライセンス当たり3000円。プレリリース版の基本パックは67万2000円で,エージェントは2100円。稼働OSは,ログサーバーとトレースブラウザがWindows 2000 Server,エージェントがWindows 2000 Professional/XP Professional。なお,プレリリース版を購入後,製品価格の18%を支払って保守契約を結ぶと,無償で製品版にアップグレードできる。

(小野 亮=日経コミュニケーション)