日本テレコムは3月24日,4月1日に開始する固定電話から携帯電話への通話サービス「0088ケータイコール」を値下げすると発表した。日本テレコムは1月22日に料金を発表済みだが,NTT東西地域会社やNTTコミュニケーションズ(NTTコム)などがさらに安い料金を設定。このため,サービス開始前に値下げに踏み切った。0088ケータイコールは,通話相手先の携帯電話番号の前に通信事業者を識別する「0088」をダイヤルして利用する。

 当初の日本テレコムの料金は,平日昼間にNTTドコモ宛ての通話で1分20円,auやボーダフォン宛ては1分22円だった。ところが3月に入ってから,各社が相次ぎ格安料金を発表。東西NTTは1分18~21円,NTTコムは一律18円,パワードコムも一律19円。結果として,日本テレコムのサービスに割高感が出た。そこで日本テレコムは今回,携帯電話会社を問わず一律1分18円に値下げした。

 事業者識別番号を使う固定電話から携帯電話への格安サービスは,大手の固定系電話会社が4月から一斉に提供する。こうしたサービスを使えば,携帯電話会社が設定している既存料金よりも最大で半額程度まで安くなる。電話収入が減りつつある固定系電話会社は,新しい収入源と見て料金競争を始めた。

(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション)